2012年10月30日火曜日

Davidson, D.J., & Indefrey, P. (2007)


著者: Davidson, D. J., & Indefrey, P.
論文タイトル: An inverse relation between event-related and time-frequency violation responses in sentence processing
雑誌名: Brain Research
号: 1158
ページ: 81-92

従属変数の種類: ERP response(連続量)
独立変数の種類:1,2,3はそれぞれ別の解析の固定因子
            4はすべての解析に共通の固定因子
        1.主語と動詞の一致(違反あり vs. 違反なし、カテゴリー)
        2.統語構造(違反あり vs 違反なし、カテゴリー)
        3.文の意味(逸脱あり vs. 逸脱なし、カテゴリー)
        4.電極の位置(カテゴリー)                    
解析の種類: Linear mixed effects models
使っているソフトウエア: R nlme
その他メモ: ERPを指標とした文理解研究ではANOVAがしばしば用いられるが、この論文はLMEを用いた解析を行っている。

リンク: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0006899307010256

2012年10月25日木曜日

Nakamura, Arai, & Mazuka (2012)


著者: Nakamura, C., Arai, M., Mazuka, R.
論文タイトル:Immediate use of prosody and context in predicting a syntactic structure 
雑誌名: Cognition
号: 125(2)
ページ: 317-323

従属変数の種類: 視覚世界パラダイムにおけるオブジェクトの注視
            (カテゴリー,注視あり:1,注視なし: 0)
            
独立変数の種類:1,2ともに研究として興味のある固定因子
        1.プロソディ(カテゴリー, 強調あり vs. 強調なし )
        2.視覚文脈(カテゴリー, コントラストあり vs. コントラストなし)
                           
解析の種類: Linear mixed effects models
使っているソフトウエア: R lme4
その他メモ:
リンク: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0010027712001667

2012年10月23日火曜日

Brown, Savova, & Gibson (2012)


著者: Brown, M., Savova, V., Gibson, E.
論文タイトル: Syntax encodes information structure: Evidence from on-line reading
                      comprehension.
雑誌名: Journal of Memory and Language
号: 66
ページ: 194-209

従属変数の種類: 自己ペース読み法の反応時間(連続量)
            理解問題の成績(カテゴリー、正答1、誤答0)
独立変数の種類:1,2は研究として興味のある固定因子、3~8は共変量
            連続量の変数は正規化を実施
        1.文構造(カテゴリー, PO vs. DO )
        2.語順(カテゴリー, Given-First vs. New-First)
        3.意味的な適切性(連続量、文完成課題の結果を利用)
        4.POバイアス(連続量、文完成課題の結果を利用)
        5.単語の出現頻度(連続量、反応時間解析のみ、CELEXデータベースを利用)
        6.試行順序(連続量、何番目の試行で提示されたか)
        7.理解成績(カテゴリー、反応時間解析のみ)
        8.単語の文字数(連続量、反応時間解析のみ)                    
解析の種類: 反応時間はLinear mixed effects models
                    理解問題成績Mixed-effects logistic regression
使っているソフトウエア: R lme4
その他メモ:
リンク: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0749596X11000982

2012年10月19日金曜日

Roland, D., Yun, H., Koenig, J., & Mauner, G. (2012)

著者: Roland, D., Yun, H., Koenig, J., Mauner, G.
論文タイトル: Semantic similarity, predictability, and models of sentence processing
雑誌名: Cognition
号: 122
ページ: 267-279

従属変数の種類: 自己ペース読み法の反応時間(連続量)
独立変数の種類:1,2は研究として興味のある固定因子、3,4は共変量
        1.文脈から予想されるターゲット語の確率
        (連続量、対数変換、文完成課題データを利用)
        2.文脈から予想されるターゲット語と他の候補語の意味類似度
        (連続量、Latent Semantic Analysisにより推定、British National Corpusを利用)
        3.単語の文字数(連続量)
        4.単語の出現頻度(連続量、対数変換、British National Corpusを利用)                    
解析の種類: Linear mixed effects models
使っているソフトウエア: R lme4
その他メモ: 予測変数間に高い相関が見られることに対処して、予測変数間の回帰分析を実施

リンク: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0010027711002824

Linear Mixed Effects Modelsを使った論文紹介

Linear Mixed Effects Modelsを実際に使ってみようとすると、分散分析とは違って、細かい手続きをどのように決めればいいのかについて迷うことがあるかと思います。
 そこで、このブログで共有したい情報の一つとしてLinear Mixed Effects Modelsを使って解析している論文を順次紹介していきます。

紹介内容は、書誌情報の他、従属変数と独立変数の種類、使っているソフトウエアなどです。
自分の研究と類似した研究の論文を効率的に探す手助けになれば幸いです。ご活用ください。
 
なお、これに該当する投稿には「LME論文紹介」というラベルが付いています。
ブログ右側のラベルメニューで選ぶと論文紹介のみを表示することができます。

2012年10月12日金曜日

本ワークショップで紹介する解析手法について


混合モデル解析を行うには何らかの統計パッケージソフトウエアが必要になります。例えばSASPROC MIXEDSPSSの混合モデル、R言語のlme4パッケージなどが挙げられます。また、モデルの選択方法や固定効果の有意性を検証する方法も一通りではありません。
本ワークショップの限られた時間内では、すべての統計パッケージの使用方法を解説する余裕がありません。また、特にこれまで混合モデル解析を使用されたことのない参加者の方が使い方について混乱されないように、原則的に使用する統計パッケージを限定して説明したいと考えております。統計パッケージと解析手続きに関する参考文献は以下の通りです。

【統計パッケージ】
R言語:Windows, MacOS XLinuxなど様々なプラットフォームにおいて無償で使えます。以下のCRANというウエブページからダウンロード可能です。
CRAN (The Comprehensive R Archive Network): http://cran.r-project.org

混合モデル解析を利用するためには上記のRをインストールしたうえでlme4という混合モデル解析用のパッケージを別にインストールする必要があります。
上記のCRANPackagesというメニューをクリックするとAvailable Packagesというリンクがあるので、それをクリックすると様々なパッケージを紹介するページへのリンクがあります。混合モデルにはlme4Linear mixed-effects models using S4 classes)を用います。

また、R言語の一般的な使い方については以下のウエブページが参考になると思います。
Rによる統計処理: http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/R/


【解析手順についての参考文献】
書籍
Baayen, R. H. (2008) Analyzing Linguistic Data. A Practical Introduction to Statistics Using R. Cambridge University Press.
Crawley, M. J. (2007). The R Book. Wiley

論文
Baayen, R.H., Davidson, D.J. and Bates, D.M. (2008) Mixed-effects modeling with crossed random effects for subjects and items. Journal of Memory and Language 59, 390-412.
Jaeger, T. F. (2008). Categorical Data Analysis: Away from ANOVAs (transformation or not) and towards Logit Mixed Models. Journal of Memory and Language 59, 434-446.

ブログ
Dale Barr’s Blog: http://talklab.psy.gla.ac.uk

なお、本ワークショップで紹介する解析手続きが、唯一の、標準的なものとは考えておりません。統計パッケージについても、有償か無償か、使いやすさなど、いろいろな側面で一長一短があろうかと思います。そこで、他の手法によって既に混合モデル解析を使用されている研究者の方にもぜひご参加いただき、異なる分析手続き、解釈の仕方、各種統計ソフトウェアの用い方などについて、今後の情報交換のきっかけになることを願っております。

2012年10月10日水曜日

Sorry, this weblog is only in Japanese.

Those who may be interested in Linear Mixed Effects models but cannot read Japanese,

I apologize the inconvenience. But this weblog is only in Japanese.

The purpose of this blog is to announce the workshop whose topic is the application of LME to the psycho-linguistic experiment data analysis.
We are aware that the discussion in this workshop may be useful for non-Japanese researchers. But this time, we  cannot afford to make English pages.

I appreciate your interest and understanding.


2012年10月9日火曜日

ワークショップフライヤー

ワークショップに興味のありそうな方をご案内するためのフライヤーを作りました。ほぼ確定版です。まだ配布前ですが、このブログをご覧の方にいち早くお見せします。注目していただきたいのは、「参加特典」です。話題提供者が一丸となって準備しております。



2012年10月5日金曜日

ワークショップの参加方法

本ワークショップは日本認知科学会第29回大会の一部として開催されます。
したがいまして、ワークショップへの参加には日本認知科学会大会への参加が
必要です。学会会員以外の方も大会に参加可能です。
大会参加申し込みについては、以下のウエブページをご覧ください。

日本認知科学会第29回大会ホームページ
http://www.jcss.gr.jp/meetings/JCSS2012/

本ワークショップ以外にも興味深い講演、シンポジウム、研究発表が多数あります。
(文理解研究にご興味のある方でしたら『「主語・目的語語順選好」は普遍的か』という面白そうなタイトルのシンポジウムがありますよ。)